欧米と日本では栄養療法の地位・実践に大きな差があると耳にします。

日本では栄養療法に関する科学的な調査はほとんどなされていないようですし、医学部では栄養学の講義はほぼないのが現状のようです。栄養学を学んでいる医師は医学部以外で独自に勉強しているという事です。

そういった事もあるのでしょうか。最新の栄養学を勉強しようとすれば外国で出版された本しか見当たりませんし、そういった本に書かれている内容は医療の現場では常識ではなく、ごくごく一部の医院しか取り入れていないものとなっているようです。

そんな栄養学の分野でメチレーションというものがあります。まだまだ新しい分野でこれからどんどん臨床結果が積みあがっていく段階です。当院でもこのメチレーションの考えを取り入れ重要視しています。

メチレーションって?

メチレーションとはメチル基(CH³)が物質に結合する事(メチル化と言います)を含んだ化学反応です。

上図の場合は

シトシン→CH³+シトシン=メチル化されたシトシン

このようにCH³が結合するメチル化ですが、これはどういった事に関わりががあるのでしょうか?

メチル化の影響

  • 遺伝子のスイッチをON/OFF
  • 神経伝達物質の合成
  • ホルモンの分泌
  • 免疫細胞の産生
  • 化学物質や毒素の解毒
  • エネルギー合成
  • DNAの補修と構築

このような事柄にメチル化が深く関わっています。どの項目を見ても健康を保つのに超重要な事柄であることがわかると思います。

メチレーションがうまくいかないと・・・

メチレーションは様々な症状に関連しています。例を挙げると

  • アレルギー
  • 不妊、流産
  • 自閉症
  • ウツ
  • 双極性障害
  • 発達障害
  • 統合失調症
  • 糖尿病
  • がん
  • パーキンソン病
  • アルツハイマー病
  • 繊維筋痛症
  • 慢性疲労症候群
  • 甲状腺機能低下
  • 先天性心疾患
  • 口蓋裂
  • 二分脊柱

このような症状の原因になります。

メチレーション回路

メチレーションはある一か所で起きる事柄ではなく様々な箇所で起こる化学反応です。それはまさしく歯車のようで、幾つもの歯車が関連しあってメチレーション回路が円滑に機能します。ですので、どこか一か所に問題があると、たちまち歯車全体がうまく回らなくなることがあるのです。

上図はメチレーション回路を表したものです。この複雑な回路がうまく回らない要因は多岐に渡ります。一例をあげると

このような事柄が直接的・間接的にメチレーション回路の潤滑な動きを狂わせます。

メチレーション回路を狂わせる項目の殆どが以前にブログでも取り上げた内容ですね。最新の栄養学ではメチレーションに取り掛かる前にまず基本的なところ(重金属の体内蓄積活性酸素腸内環境感染、他には心理的ストレス睡眠不足など)を改善させる必要があると言います。こういった基本的な内容を改善させると、メチレーション異常も自然と改善されることが多いようです。

体質はコントロール可能

円滑なメチレーション回路を狂わせる要因の一つに「遺伝子変異」という項目があります。「遺伝子変異なんて私にはきっと関係ない」と思われる方も多いかもしれませんが、この遺伝子変異は稀にある事柄ではなく、かなり多くの人にあるものです。

例えばDNAの合成や修復に関連の深いMTHFR C677T(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)の遺伝子変異を持つ人は日本人の47%に達すると言われます。他にもCBS,COMT,BHMTなどなど色々な酵素の遺伝子変異が円滑なメチレーション回路のバランスに影響を与えます。

この遺伝子変異の影響はまさに「体質」と言えるのではないでしょうか。そしてこの体質はコントロール可能です

例えばMTHFRの遺伝子変異でMTHFRの働きが少ない人の場合、体内で葉酸の代謝に問題が出てきます。そういった場合は継続的にサプリでメチルフォレートを摂ったり、食事で生の葉物野菜を食べることで補うことが出来ます。

とはいっても色々コツがあったりします

先ほどMTHFRの働きに問題がある人はサプリで補うと言いましたが、葉酸のサプリには種類があります。

大きく分けて「folic acid」と「folate」です。

日本で売っているのは「folic acid」です。「folate」は日本では売っていないので購入する場合は輸入する必要があります。

で、日本で売っている「folic acid」がちょっと曲者なんです。というのも葉物野菜から摂れる自然の葉酸は「folate」です。「folic acid」は天然では存在しない化学合成物で、人体で代謝しにくい性質があります。ですので化学合成物の葉酸をとることで未代謝の葉酸が身体に蓄積し、様々な障害がもたらされることが懸念されます

例えば、葉酸は様々な症状の改善に役立つと言われます。様々な症状とは

  • 自閉症
  • 発達障害
  • 神経管欠損
  • 口蓋裂

このような事柄に、葉酸が効果があるということで葉酸が処方されますが、メチレーションの研究者であるベンリンチ博士は、化学合成の葉酸の害によってこのような症状が増加してしまう可能性があると言います。

  • 自閉症
  • 発達障害
  • 神経管欠損
  • 口蓋裂

ん?っとなりましたか?葉酸で改善されるはずの症状が、葉酸の害で増加してしまうということです。

ある調査では妊婦の葉酸摂取が勧められるようになった時期と、自閉症の爆発的な増加の時期が重なるというデータもあるようです。

このように「葉酸」とひとくくりにされる栄養素でも、「folic acid」と「folate」では性質が異なりますので気を付けなければいけません。

当院のクライアントで研究熱心な方が、葉酸をご自身でiHerbから購入されていたのですが、購入していたのは化学合成の「folic acid」の方でした。化学合成じゃないほうのを選んだとおっしゃっていたのですが、なぜか「folic acid(化学合成)」を購入されていたのです。そこで購入された商品の口コミ欄を見てみると、口コミに「化学合成じゃないこの商品を選びました」的なことが書いてありました。口コミを書いている人が間違っていたのです。口コミは結構間違いだらけなので、成分を見て購入しなければいけませんね。

他にも化学合成された葉酸を摂ることで以下の症状を招く可能性が高まると言います。

  • 心臓発作
  • 脳卒中

メチレーション回路を円滑に機能させるには葉酸の他にビタミンB12もとても重要なのですが、このビタミンB12も種類があり、一般的に市販されているシアノコバラミン(ビタミンB12)もまた、何かと問題があるようです・・・・。

種類によって作用する事柄が違うので、何を目的にするかで選ぶ種類は変わるのですが、とりあえずお勧めの葉酸とビタミンB12を挙げておきます。

葉酸サプリ→L-5-メチルテトラヒドロ葉酸

ビタミンB12→メチルコバラミン

当院ではまず第1にメチレーション回路を調べるといった事はしません。肉体の構造バランスや、ストレス、水銀や鉛などの重金属の体内蓄積、活性酸素、ウイルスや菌の感染、ストレス、睡眠不足などを先に取り掛かることが大事だと考えています。そのあとにメチレーション回路を調べます(当院ではDNA検査をしたり、医療的な検査・診断をするのではなく、あくまでも代替療法的検査です)。

なかなか治らない症状の原因の1つにメチレーション回路の問題があるかもしれませんね。

「そまと」は奈良市の大和西大寺駅と平城駅から徒歩6分。ならファミリーまで歩いて2分の自然療法院。

東洋・西洋・世界各国の療法を織り交ぜたホリスティック療法で、原因不明の症状やなかなか良くならない慢性症状を改善へと導いています。

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