脳の老廃物はいつ排出されるのでしょう?

近年、脳の老廃物排出システム(グリンパティック系)について研究が進んでいます。その研究では脳の老廃物は主にノンレム睡眠時に排出されると言います。ノンレム睡眠時とは夢を見ていない深い睡眠の時です。

ノンレム睡眠時は、脳のグリア細胞が60%縮小し、脳内を髄液が占める領域が増え、脳の老廃物の排出が促されます。その排出される老廃物の量は一晩に7g

この7gの老廃物がうまく輩出されていない時の害の一つは、以前ブログに記載したアミロイドβ(アルツハイマーの原因とされる物質)によるものです。

ただ脳に老廃物が溜まっても即座に症状となって現れはしないかもしれません。ですが例えばアルツハイマー病は、症状となって現れる10年以上前からゆっくりと脳の老廃物によって蝕まれている結果だという説が有力になっています。症状には何も現れていなくても、じわじわと蝕まれているんですね。

そして脳の健康は心身全体の健康に深く関与しています。例えばグリンパティック系の活動は、外傷性の損傷(ケガなど)の回復だけではなく、心的外傷(トラウマ)の回復にも重要なことが明らかになってきています

 

睡眠が大事

脳の老廃物排出システム(グリンパティック系)はノンレム睡眠時に活性化する。ということはしっかりと寝なければいけないということになります。

 

良い睡眠はとれていますか?

  • 睡眠時間が短い
  • 布団に入っても何時間も寝付けない
  • 途中で何度も目が覚める
  • いつも夢を見ていて眠りが浅い気がする

など睡眠に関する悩みはよく聞き、当院でも睡眠改善の施術をすることが多いです。睡眠に関する以前の記事

そうすると睡眠に問題があると思っておられる方は「脳が老廃物まみれ?」と心配になってしまうかもしれません。確かに睡眠時間が短すぎる方はよくないかもしれませんが「途中で目が覚める」や「いつも夢を見ていて眠りが浅い気がする」という方の場合は、意外なことに実は何も問題を持っておらず、特に害がない可能性もあります。それについて詳しくは施術を受けたときに聞いていただければと思います。

 

グリンパティック系とオステオパシー

脳の老廃物排出システム(グリンパティック系)は髄液の流れによるものです。そして髄液の流れといえばオステオパシーが長年重要視してきたものでもあります。

頭蓋縫合や硬膜や軟膜など頭蓋領域の様々な事柄を、微細な手の感覚で整えることは、オステオパシーの得意分野です。