トリガーポイント療法

一部の病院で注射を使って行われることもあり、テレビでも度々登場する話題の療法です。当院では10数年前からこのトリガーポイント療法を取り入れていますが、痛みの症状に対する即効性と効果は目を見張るものがあります。
数年間ずっと続く腰痛で様々な治療を試みたが一向に良くならない。そんなクライアントがトリガーポイント療法によって10分もしないうちに全く痛みがなくなりその後も良好。そんな事例が当店でいくつも生まれました。

どんな治療法?

劇的な効果をもたらすこの療法の特徴はとっても単純で簡単です。

「痛みや痺れが出ているところと、原因は別のところにある」
そして
「本当の原因部位の筋筋膜の緊張を緩める(筋膜リリース)ことで症状は消失する」

ということで、研究者は痛みが出ている部位とその痛みの原因になる部位の対応関係を探り、下図のような「この痛みが出ている時、原因はこの部位にある」というパターンをいくつも発見しました。

trigger point
【一例:小臀筋のトリガーポイント】

×印が原因部位の小臀筋
赤色部分が痛みが出ている部位

 

上の図で痛みが出ている部位と、痛みの原因部分である小臀筋が別の箇所であるのがわかると思います。このように痛みが拡散して離れた場所に飛ぶ現象は、体中のあらゆるところで起こります。

腰痛で痛みがあり病院で検査すると脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・すべり症・坐骨神経痛」と診断される方が多いですが、レントゲン、MRI、血液検査など一般的に行われる検査ではトリガーポイントの有無はわかりません。そして殆どの場合は筋筋膜性疼痛であり、手術ではなくトリガーポイント療法で改善します

トリガーポイント療法を薦める理由

以下は石川県の加茂整形外科医院の加茂淳(医学博士)とJMPS筋膜性疼痛症候群研究会のHPから抜粋し、私がまとめたものです。

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄が痛みやしびれの原因となることはありません。痛みやしびれは神経症状ではありません。
神経がヘルニアや脊柱管狭窄などで圧迫を受けても痛みやしびれが出ることはありません。
足裏の神経を想像してごらんなさい。妊婦のおなかを想像してごらんなさい。
神経は圧迫に対してとても強く、圧迫したぐらいでは何もおきません。
強く絞扼(しめつけ)すると麻痺が生じます。つまり、無感覚、運動麻痺がしょうじます。
腰椎すべり症、分離症(初期の疲労骨折は除きます)、椎間板や軟骨の変性が痛みの原因となることはありません。
今までの痛みの医学は思い込みよる根拠のないことなのです。

[しかしその後研究は飛躍的に進歩し、1980年代の半ばには、痛みのしくみが詳細に解明されました。さらに最近では、先に解明された痛みとはまったく異なる発生機序で起こる痛みがあることが科学的に証明され、痛みの概念に大きな変革が起こっています。](iliholi 03 ・ 痛みを知る  熊澤孝朗名大名誉教授)

ところが医療現場では未だ100年前の間違った理論を引きずっているのです。

筋骨格系の痛みやしびれのほとんどは筋性疼痛(攣り、引っ張り、こわばり、凝り、痙攣、攣縮、スパズム)です。
整形外科やペインクリニックで扱うほとんどの疾患は、筋膜性疼痛症候群(MPS)なのです。それが間違った診断をされていることが多いのです。

筋膜性疼痛症候群(MPS)は1980年代にアメリカで『Travell & Simons’ Myofascial Pain and Dysfunction: The Trigger Point Manual (筋筋膜性疼痛と機能障害: トリガーポイントマニュアル)』(Janet G. Travell 医師とDavid G.Simons医師の共著)という医学書にて発表されました。

通常、我々が急激に重い物を持ったり、無理な姿勢等により繰り返し筋肉に負荷をかけると筋肉に微小損傷が発生します。いわゆる筋肉痛の状態です。通常、この痛みは数日程度で自己回復をします。しかし、さらに、繰り返し筋肉に負荷を与えたり、寒冷にさらされたりりて血行の悪い状態を作ると、その部分が痙攣(けいれん)状態になり短期間で自己回復できなくなります。この状態が筋膜性疼痛症候群(MPS)になった状態です。

『MPSはあらゆる部位の痛みの原因となります。腰痛をはじめとする筋骨格系の痛みのほとんどはMPSからきています。』下記の、痛みやしびれの症状も、MPSの場合が多いようです。

顎関節症、緊張型頭痛、頸部椎間板症、変形性頚椎症、肩関節周囲炎(五十肩)、腱板損傷、テニス肘、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、腰椎すべり症、肋間神経痛、手根管症候群の一部、腱鞘炎、変形性股関節症、変形性膝関節症、半月板損傷、シンスプリント、非回転性めまい、耳鳴りなど

 

要は筋膜性疼痛症候群(MPS)になった筋筋膜をしっかり緩める必要があり、正しい部位の筋筋膜をしっかり緩めることで、多くの症状が改善されるということです

筋筋膜を緩める最もシンプルな方法は筋膜リリース→筋膜リリースについて

????トリガーポイントを使用した施術例→頸肩腕症候群のトリガーポイント

腰部脊柱管狭窄症

当院は他にも沢山の手技で筋筋膜を緩めます。

 

「そまと」は奈良市の大和西大寺駅と平城駅から徒歩6分。ならファミリーまで歩いて2分の自然療法院。

東洋・西洋・世界各国の療法を織り交ぜたホリスティック療法で、原因不明の症状やなかなか良くならない慢性症状を改善へと導いています。

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