鉄サプリは摂らない方がいい?
女性の約半数が鉄不足と言われます。鉄不足は慢性疲労、疲れやすさ、そしてウツの原因にもなると言われ健康を保つためにとても重要なミネラルですが、実は少々ややこしいミネラルでもあります。
鉄は菌のエサになる
体は鉄をあまり取り込まないようにした方が良いと判断したときは、鉄の吸収をあえて押さえます。その鉄を取り込まないようにした方が良い時というのは、具体的には悪玉菌が沢山繁殖しているときや活性酸素が沢山発生しているときです。
実は鉄は菌の恰好のエサなのです。それも害があるタイプの菌が鉄を欲しがる傾向があります。 ですので悪玉菌が体に繁殖しているときは、生体防御機能で鉄の吸収を抑えるのです。
ですので例えば血液検査で鉄の値が低かったとしても、漫然と鉄サプリを摂る前に「悪玉菌がはびこっていないか」に注目してみると良いです。
小腸や大腸で菌が異常繁殖してお腹が張っているときや、カンジダ真菌がはびこっている時などは、まず菌対策をしてから鉄サプリを摂るのがおすすめです。
鉄は体を酸化させるかも
体に活性酸素が増えている状態だと、鉄サプリを摂ることは害になる場合があります。
鉄は活性酸素と反応すると、ヒドロキシラジカルという活性酸素種の中で最も酸化力の強い物質を生成します。
酸化力がとても強いという事は、強く細胞を傷つけ、老化、炎症を促すという事です。
そしてこのヒドロキシラジカルが体内の脂質と反応を起こすと、連鎖的脂質過酸化反応という「体の脂肪分が連鎖的に酸化されていく」状態を作り出します。脂肪が酸化されるというのは、料理で古くなった油を想像していただくとイメージしやすいかもしれません。
そしてここで脳に話を移すと、脳は体の重さでいうと全身の2%分しかありません。ですが体に取り込んだ酸素の20%は脳で消費されます。酸素を沢山消費するという事は活性酸素が発生する機会も増えます。この活性酸素と鉄が反応し、ヒドロキシラジカルが発生すると、あとはヒドロキシラジカルと脂肪分が出会えば連鎖的脂質過酸化反応が出来上がってしまうという事をすでに説明しましたが、脳は実は60%が脂肪分でできているので、脳というのは連鎖的脂質過酸化反応が起きる条件がバッチリ揃ってしまっている場所なのです。だから脳は酸化ストレスに弱い。
ですので体調がすぐれない人が「鉄不足かな?」と思って鉄を摂ると、その方がもし活性酸素が増えている状態の場合、体の脂肪分が酸化してしまいかねません。脳が疲れている感じがする方も、鉄を摂って余計に脳が酸化ストレスにさらされ不調が増すかもしれません。
ですので鉄サプリを摂る前に、体が活性酸素の害を受けていないかチェックするのがオススメです。まあオススメと言われてもどうチェックすればいいかわからないかもしれませんが、活性酸素が発生する要因は
- 感染
- 炎症
- 薬の処理時
- 精神的ストレス
- 肉体的ストレス
- 過度の運動
- 日焼け
- 重金属
などがありますので、思い当たる節がある方は鉄を摂る前にこういった事柄をクリアしておくと良いです。
当院では例えば下記のようなことを調べて対処していきます。読みにくいので読み飛ばしてしまってください。
- 鉄たんぱく質から鉄イオンを引き抜き遊離鉄を発生させてしまう活性酸素のスーパーオキシドが増えていないか
- スーパーオキシドを代謝するSOD(スーパーオキシドジムスターゼ)はしっかり働いているか
- それらの働きに必要なマンガン・亜鉛・銅は足りているか
- 感染はないか
- 重金属の蓄積はないか
- 遊離鉄と反応してフェントン反応を引き出し、ヒドロキシラジカルを発生させる過酸化水素は増えていないか
などを波動検査で調べることで活性酸素の問題をクリアしていきます。
摂る量は慎重に
一度体内に入った鉄はなかなか出ていきません。鉄は体の中で繰り返し利用され、なかなか体外に排出されないミネラルなのです。ですのでサプリで鉄を摂ると摂りすぎになる可能性も多々あります。
最後に
「まあとりあえず多めに摂っておけば大体健康に良い」的なミネラル(例えばマグネシウム)などとは違い、このブログで述べたように鉄はマイナスを招くこともあるのでちょっと慎重に取り扱いたいところです。
鉄に関するモロモロで気になることがある方は、お近くのフィシオエナジェティックを実践されている院に行かれると良いかもしれません。
そまとって?
当院「そまと」はオステオパシー、フィシオエナジェティック、フェルデンクライスメソッドを組み合わせた日本唯一の療法を行っています。
療法について詳しくは→施術法
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