不眠症

スムーズに睡眠がとれない方は多くおられます。

それは何かのバランスが崩れているあらわれかもしれません。

不眠症4つの分類

不眠症は大きく4つに分類できます

  1. 寝付けない
  2. 途中で目が覚めてしまう
  3. 朝早くに目覚めてしまう
  4. 十分な時間眠っても寝た気がしない

不眠症の9つの原因

①精神的ストレス

不安・怒り・考え事

②身体的ストレス

筋緊張・かゆみ・痛み・尿意

③薬物

抗うつ剤・ステロイド・降圧剤・喘息治療薬

④環境

明るさ・音・温度・湿度

⑤生活習慣

運動不足・光に当たるタイミング

⑥更年期障害

⑦アレルギー

⑧他にも・・・

⑧-1.GABAとグルタミン酸のバランス

鎮静作用のあるGABAとシーソーの関係にあるグルタミン酸(興奮作用)が過剰になっている場合もあります。現代人の生活はグルタミン酸過剰になりやすいようで、上手にGABAとのバランスを取っていかなくてはなりません。

グルタミン酸はGABAの前駆体であり、グルタミン酸からGABAが生成されるにはビタミンB6が必要になります。よってビタミンB6が不足していてはいけません。有害ミネラルの蓄積もグルタミン酸過剰になる要因の一つになります。

過去記事→有害ミネラルの解毒

あと、銅が過剰になっていてもGABAの働きを抑制してしまいます。

⑧-2.セロトニン不足

幸せホルモンと言われるセロトニンが睡眠に大きくかかわっています。なぜなら眠りに導くホルモンであるメラトニンはセロトニンから合成されるからです。そしてセロトニンはトリプトファンから合成されます。これをセロトニン経路と言います。

セロトニン経路

トリプトファン→セロトニン→メラトニン

しかしストレスや炎症がある場合キヌレニン経路というもう一つの経路が優先され合成が進みます。

キヌレニン経路

トリプトファン→キヌレン→キノリン酸→・・・

この経路の方が優先され合成されていくので、トリプトファンからのセロトニン合成が減少してしまいます。

よってセロトニンやメラトニンが不足します

⑧-3.様々なホルモンバランス

副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン・成長ホルモン・コルチゾール・メラトニン・オレキシンなどホルモンのバランスによって睡眠はコントロールされます。

⑨まだまだ他にも

心身の雑音

テレビをつけていないと眠れない、明かりをつけていないと眠れない、朝日が昇ってからやっと眠れる、考えが止まらない・・・そんな方は、自分から発せられる心身の雑音で静かになれないのかもしれません。

そんな方には瞑想的なワークも役立つでしょう。何かと忙しい現代社会で、興奮を沈め、静かな心で静かに横たわる術は、一つの大事な技術とも言えます。当院では動く瞑想的アプローチを多く含んだフェルデンクライスメソッドというものを時々行っています。きっと役に立ちますよ。

フェルデンクライスメソッドでは床に横たわって、身体の感覚と向き合うなかで、楽で心地よい心身へと向かうことをお手伝いしています。

他にもまだまだ色々あります。例えば「電気を消して眠れない」という方は結構多いです。怖かったりするようですが、やはり電気をつけていては深い睡眠を阻害します。そういった方が電気を消して眠ることができるように、施術を施し真っ暗にしても眠れるようになった方が数人おられます。

他には悪夢で目が覚める方も時々おられ、施術で改善歴があります。

不眠に対する当院での施術例

50代男性

寝つきがかなり悪く、寝付くまでに数時間かかることもある。2年ぐらいこのような状態が続いている。

施術

検査では

  • 脳脊髄液の流れ
  • 経絡の乱れ
  • 心理ストレス
  • トリプトファン不足
  • 肝臓

の反応があり、それぞれ手技療法や心理ワーク、ハーブや栄養療法で対処しました。

脳脊髄液の流れは頭蓋に対する手技療法。経絡の乱れはツボを利用した刺激で。心理ストレスにはESRなどの心理ワーク。トリプトファン不足にはハーブやヒマワリの種などを摂ってもらうことで対処。肝臓の機能低下には手技療法やハーブ療法で。

3回ぐらい施術したころに、すっかり不眠症は改善されたとの報告を頂きました。

睡眠不足で能力低下

睡眠不足によって眠たいだけではなく、情報処理能力が低下していることに気づくときがありますか?

テルアビブ大学のアヴィ・サデー博士は少額4年生と6年生を対象にした実験を行いました。小学生を2つのグループに分け、片方は3日間いつもより30分早く寝てもらい、片方は3日間いつもより30分遅く寝てもらった。3日後にいくつかのテストを受けてもらったところ、30分遅く寝てもらった群(睡眠時間が30分少なくなっている)は大体2年下の学年と同程度の成績になったと言います。

他にも似たような実験があり、その実験でもそこそこ点数の差が出たようなのですがそこで面白いのが、実験参加者の睡眠時間が短い人達は皆さん「特に調子が悪い感じはない」と言っていたということです。能力が下がっているのに、能力が下がっていることに気づいていないのです。なんということでしょう。

「自分は睡眠時間が短めでも問題ない」と思っている方も、もしかしたらポテンシャルが下がっていることに気づいていないだけかもしれません。

終わりに

長年続く不眠症の改善はなかなか簡単にはいきません。ですが、自然治癒能力を最も引き出す最重要要素とも言える睡眠の質・適切な時間は、しっかりと確保したいものです。

いびき

睡眠とコリ

「そまと」は奈良市の大和西大寺駅と平城駅から徒歩6分。ならファミリーまで歩いて2分の自然療法院。

東洋・西洋・世界各国の療法を織り交ぜたホリスティック療法で、原因不明の症状やなかなか良くならない慢性症状を改善へと導いています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください