嗅覚過敏
来院されている方の中に、病院で原因不明と診断された嗅覚過敏の方(30代男性)がおられます。突然嗅覚が過敏になる時がたびたびあり、例えば良い香りのするコーヒーなどでも、ニオイを強烈に感じすぎてしまい負担になるそうです。「ニオイを視覚的なイメージにして伝えるとしたら、普段普通に見えていたものが顕微鏡で拡大されて目の前に突然現れるような感じ」とのこと。通勤時の電車などかなり負担があるらしいです。
こんな症状が20年続いています。
そんな嗅覚過敏について
嗅覚障害
嗅覚過敏は嗅覚障害の一部です。嗅覚障害は大きく分けて5つ
- 嗅覚脱失・・・ニオイを感じなくなる
- 嗅覚減退・・・ニオイを感じにくくなる
- 嗅覚錯誤・・・良いニオイの物も悪臭に感じる
- 嗅覚幻覚・・・存在しないニオイを感じる
- 嗅覚過敏・・・ニオイにひどく敏感になる
嗅覚過敏は一般的に
- 妊娠時
- 片頭痛
- てんかん
- 統合失調症
- 神経症
- 薬物中毒
このような時に引き起こされることが多いようです。片頭痛の時にニオイに過敏になった経験をされた方は結構おられるんじゃないでしょうか?片頭痛時はニオイ以外にも光とか音とかにも敏感になるときがあります。妊娠時に臭いに過敏になるのはよく耳にしますね。
妊娠時の嗅覚過敏は病的なものではありません。でも今回のクライアントの20年続く嗅覚過敏は病的です。
当院での施術
この30代男性の当院での検査では主に
- 経絡の乱れ
- 心理的問題
が出てきました。経絡に関しては東洋医学で言う任脈・督脈というものの滞りを改善。心理的問題は20年前の学生時代のニオイに関する出来事に対するもので、心理ワークを行いました。ニオイを処理する脳領域と感情を処理する脳領域は重なり合っており、幾つかの実験によっても、嗅覚は情動と密接に関連していることがわかってきているようです。
1回目の施術後は「むしろ以前よりも嗅覚過敏が酷くなった」とのこと。
ですが2回目の施術以降はグッと一気に良い変化が現れたようで「もうかなり症状はなくなって、気にならなくなりました」となりました。20年続いた嗅覚過敏が2か月で気にならなくなるほどに改善!早いですね。でも私自身即効性を重視していません。深いところから変わることを重視しています。
この方は嗅覚過敏と共に、のどの痛みも抱えていました。次回はのどの痛みについて。
次の記事→のどの痛み(慢性上咽頭炎)
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東洋・西洋・世界各国の療法を織り交ぜたホリスティック療法で、原因不明の症状やなかなか良くならない慢性症状を改善へと導いています。